うさぎのページ
うさぎさんの気管内挿管
当院では、うさぎさんの麻酔下における気道確保に気管内挿管を導入致しました。
これにより現在当院では気道確保の方法として
・気管内挿管
・V-gel(ラリンジアルマスク)
・フェイスマスク
の3つを導入しております。
中でも気管内挿管は、気道とチューブの隙間が空きにくく、ガスが漏れにくいのが特徴です。また陽圧呼吸が可能であり、自立呼吸停止時の蘇生処置などにも有用です。
この気管内挿管が可能になったことにより、うさぎさんの麻酔下における安全性が飛躍的に向上しました。
うさぎさんに用いる気管チューブ 気管挿管をしている際の様子 気管挿管をした後の様子
来院時の注意
移動中の注意点連れてこられる時はケージに入れて(写真参照)、移動中の温度が高くならないように注意しましょう。(うさぎさんは暑さに弱いです。 特に夏場の車内は高温になります。エアコン+保冷剤などを使用して熱中症を予防しましょう。(保冷剤はタオルなどに巻いてケージの上などに置くようにしてください。中に置いてしまうと動かないうさぎさんは体温が下がりすぎてしまう恐れがあります。)また冬場はケージにタオルやブランケットなどをかけて、冷たい風を遮ってあげましょう。 車で移動をする際は、ケージは座席にシートベルトで固定するか床に置きましょう。ブレーキをかけた時に転倒して怪我をする危険があります。また移動中に給水ボトルなどをつけているとうさぎさんが濡れてしまいます。移動中に水分補給はほとんど必要ないので、外してきてください。(少量の野菜などで代用できます。) |
ケージは上と横が開くタイプがおすすめです。出し入れがスムーズ! | 飛び出すこともあります。 診察台の上でケージの扉を開くのはやめましょう。 |
うさぎを飼い始めたら
うさぎさんを初めて飼う方は、「お部屋は?」「食べ物は?」「抱っこの仕方は?」など、わからないことがたくさんあると思います。飼い始めに知っておいて欲しい内容をご紹介しています。 |
飼育環境うさぎさんの性格はとても怖がりです。ドアの近くや人通りの多い場所では落ち着くことができず、ストレスが溜まってしまいます。なるべく静かで室温が一定に保たれる場所にケージを置きましょう。(直射日光や直接エアコンが当たる場所などはNG) うさぎさんが飼い主さんやお家に慣れるまでは、過度のスキンシップは避けて、そっと見守りながら食事やお家の掃除をしてあげてください。 食事管理事前にお家に来る前に食べていたご飯は何か把握して、しばらくは同じものを与えましょう。急に他のご飯に切り替えてしまうと体調を崩してしまうことがあります。もしご飯を替える時は、今食べているご飯に新しいご飯を混ぜながら替えていくようにしましょう。(不明な点は当院まで)病院専用フードもありますので、気になる方はご相談ください。 またうさぎさんはお水をたくさん必要とします。お水は新鮮なものを、いつでも飲めるようにしてください。給水ボトルなどに入れて飲みやすい高さに取り付けましょう。 上手に飲めない場合は器も併用すると良いでしょう。(給水ボトルの先から水が出ることを教えてあげると飲めるようになるうさぎさんもいます) 乾草草食動物であるうさぎさんは、繊維をたくさん含む乾草が必要不可欠です。 繊維は胃腸の運動を活発にし、腸内環境を整える働きをします。また、たっぷりの乾草をしっかり噛んで食べることにより歯が摩耗するため、不正咬合の予防にもつながります。乾草には様々な種類がありますが、成長期にはアルファルファ(マメ科)を、その後はチモシー(イネ科)へ移行して与えて頂くのがおすすめです。乾草を主食として、空になることがないようたっぷりとケージに入れてあげてください。 ペレット(ラビットフード)栄養素のバランスがとれた食べ物ですが、与えすぎないように量を測りながら与える様にしましょう。
おやつ乾草やペレットのほかに、「おやつ」として少量の新鮮な野菜や野草を与えていただくのも良いでしょう。 果物も含めた甘いものも好みますが、これらはごく少量にしていただいた方が良いと思います。 毎日、食欲や排泄物をチェックし、乾草メインのバランスの取れた食事を心がけてください。 肥満うさぎは主食が草なので、効率よく栄養素を吸収できるようなしくみが備わっています。 そのため、エネルギー量の高いペレットやおやつを与えすぎてしまうと、必要以上に腹部や肉垂などへ脂肪がついてしまいます。 家庭で飼育されているうさぎは、室内の安全な環境で生活しているため、運動不足になりやすく、よりエネルギーが消費されにくい状況にあります。 牧草以外の食べ物の与えすぎには注意しましょう! 肥満が関連する病気・肝臓、心臓、肺の疾患 ・足底皮膚炎、足底潰瘍 ・グルーミング不足による皮膚トラブル
健康管理うさぎさんと長く一緒に生活していくために、定期的に病院で健診を受けましょう。 定期的に診せていただけると病気の早期発見につながります。 |
しつけうさぎさんがお家に慣れてきたら、少しずつ抱っこの練習をしましょう。 抱っこは、うさぎさんの胸の下に手を入れて、もう片方の手でお尻を支えます。
ポイント抱っこに慣れるまでは落とさないように低い位置で練習しましょう。 人に触られることや抱っこに慣れているうさぎさんは、もしも体調を崩して動物病院で治療をする際にもストレスの軽減につながります。 うさぎさんを撫でる時は頭より背中を撫でてあげましょう。うさぎさんは頭を撫でられると自分のほうが優位だと思い、飼い主さんの言うことを聞かなくなってしまうこともあります。 また、お部屋の環境に慣れるまでは長時間お部屋を自由に散歩させることは避け、徐々に時間を長くしていくようにしましょう。 お部屋で散歩をする時は、コードをかじったり食べてはいけないものを食べてしまったりしないように注意しましょう。 もししてはいけない行動をしていたら、すぐに床をたたき、いけないことだと知らせましょう。(うさぎのお母さんは足を鳴らすスタンピング行為で子ウサギに危険を知らせます。) |
健康診断&予防
正しい飼育方法や栄養管理が知られてきた最近では、10歳を越えるうさぎさんも増えてきました。しかしながら、病気であることを隠すことが上手な動物なため、病状が悪化して初めて気が付くことも少なくありません。 当院では病気の早期発見・早期治療のために、定期的な健康診断を推奨しています。 |
健診内容まずは飼い主さんのお話を伺い、その後体重測定や身体検査などをすすめていきます。 その時になにか異常がある場合には血液検査やX線検査、超音波検査、尿・便検査なども行います。(複数の検査をしなくてはならない時には、何回かに分けて検査をする場合もあります。) また、ご希望があれば定期的に爪切りなどもいたします。(ストレスが大きいと判断した場合は行えないこともあります。) 受診の間隔1歳以下のうさぎさんは毎月1回、1歳を越えたうさぎさんは健康上に問題がなければ2~3ヶ月に一度の間隔で健診に行くといいでしょう。 また、高齢のうさぎさんは健康な時に一度全身の検査(血液検査やX線検査)をして問題がないか確認することをお勧めしています。 健康相談動物病院にいらした時は、悩んでいることや疑問、不安なことなどを是非ご相談ください。 可能な限りアドバイスさせていただきます。不明な点やご質問はスタッフまで! |
気を付けたい病気
動物は不調や痛みを隠す傾向にあるため、症状が出ている時には既に症状が悪化していることも少なくありません。 うさぎさんに気を付けて欲しい病気を紹介していますので、普段からうさぎさんをしっかりと見てあげて、気になる症状がありましたらお気軽にご相談ください。 随時更新いたします。 |